街のはなし N35°35’02.95″ E139°32’43.26″

N35°35’02.95″ E139°32’43.26″

 

この街で好きなところとか、むかしの思い出があるところっていうと、やっぱり平川神社。平川神社の入り口には急な階段があって、そして鳥居がある。私は鳥居のへんが好きですね。子どもの頃、入り口の斜面で崖登りしたり秘密基地つくったりして遊びました。このへんの風景はかわってないですが、むかしは木とか草がいまみたいに茂ってなくて、もっとつるっぱげだったんです。やっぱり、いまは遊ぶ子どもたちがいないから草もはげない、多分ね。道路遊びとか、そういう危険な遊びをする子たちももういない。子どもの絶対数も少ないですしね。わたしが元石川小学校にいた頃は、一クラス四十人で3クラスあって、120~130人は1学年にいましたね。

 

平川神社は何百年も前からあります。わたしは生まれてすぐここにきているので、もう40年以上ですかね、ずっと地元の人たちがお祭りされてて。わたしが子どもの頃、親が秋祭りでお神輿かついでたんで、そのうしろにくっついていっしょにまわったりしていました。だから、地域にお神輿があるのがあたりまえだったんですよね。でもわたしが育った、美しが丘四丁目の元石川小学校区の山内地区と、いま住んでいる一丁目から三丁目の美しが丘小学校区の美しが丘地区は、山のむこう側とこっち側で文化がちがう。なので、美しが丘地区では、ふつうはお神輿があることを知らないですよね。

保木のほうにも太鼓があったり、こっちにはお囃子があったり、あとは、あざみ野のほうにもやっぱり、お囃子とお神輿と獅子舞もあったりして、そういった昔からの伝統行事がつづいているらしいです。我々の親世代、いまの7、80代の地主さんたちが子どもの頃は、地元のお祭りは楽しみな行事だったんだけれども、その人たちが大人になった頃にはお祭りも、もうすたれてしまっていたそうで。で、美しが丘っていうこの街ができたときに、平川の自治会で、古くからいる地主さんたちと、新しく新興住宅地に越してきた住民との交流の場をもうけよう、みたいな活動のひとつとして、お神輿をつくったらどうかっていうのがはじまりだったらしいです。そして大人神輿をつくった数年後に子ども神輿もつくったそうです。それから40年ずーっと、毎年10月の秋祭りでは大人神輿も子ども神輿もつづいてるんです。でも、同級生で、いま、お神輿を中心的にやってるヤツなんですけど、地域の方から声がかかって最初にいったときには、もうおじいちゃんばっかで活気がなくって、来てる若い子もなんかなよっとしてて、大丈夫かなってかんじだったそうです。それで彼が「自分が立て直そう!」っておもって、自分のまわりのイキのいいヤツをいろいろあつめて、ここ10年くらいで活気を取り戻したそうです。実はわたし、お神輿は去年から参加してるんです。彼が、ずーっとさそってくれてて「じゃあやるよ。」って。
美しが丘は夏祭りが7月の終わりにありますよね。そのときに平川のお神輿が招待されています。駅前のテラス集合で、そっからぜんぶ、三つの商店街をぐるーっとまわって、4時くらいに盆踊りのやぐらがある美しが丘公園のグラウンドにはいってくる、ってルートでお神輿をだすんですよ。それも10年くらいやってるみたいです。10年前に美しが丘の夏祭りに平川神社のお神輿をよんだときには、子ども神輿もよんでたらしいんですけど、そのあと、子ども神輿の招待はなくなっちゃって、ずっと大人神輿だけきてもらってました。で、今年、わたし提案で夏祭りでの子ども神輿を復活させました。今年はグラウンド内だけなんですけど、大人神輿がはいってくるタイミングで、お神輿をかついでみたい子どもを集めて、いっしょにわっしょいわっしょいしよう、っていう計画です。ぜひ、良かったら。子ども神輿は夏祭りの日曜日の4時にグラウンドです。

 

写真/文:谷山恭子   編集・校正:谷山恭子/藤井本子