幼少期、引っ越しの多かった私は、生活環境の変動の中で自分の居場所が安定せず、自己の存在の不確かさを常に感じていました。その不確かさを安定したものにするには、自分の記憶の中心にある場所を確認することにヒントがあるのではないかという発想から作った作品。
私が生まれてからこれまで(〜2013)に住んだ家、16カ所のモノクロ航空写真を時系列に二枚の硝子の間に配置し、上部のガラスには白インクで緯線と経線を引き、それぞれの座標を表しています。それぞれの場所の座標は異なりますが、緯線をつなげる事によって時間・道のようなイメージを強調しようと試みています。
レジデンス期間:2013年5月20日~7月23日 65日間
素材: 鉄、写真、ガラス、白インク
サイズ: W70cm×H7.5cm×D280cm
撮影:谷山恭子